看護師の業務は、患者に対する療養上の世話と、診療の補助と定められています。そのため、医療行為に関する仕事もたくさんあり、それぞれの業務に応じた専門スキルが必要になります。前もって患者に検査や治療についての説明をしたり、医師が治療している間は、患者の反応を観察し、異常が見受けられたら、すぐに適切な対応をしなくてはなりません。
そのため、看護師は人体の解剖生理や、諸科学の知識をしっかりと身につける必要があります。これらの専門スキルは、看護学校で行われる講義と講習、そして、病院を中心とした臨地看護実習で身につけて行きます。また、医療の知識だけではなく、患者1人1人に合った医療を提供する為に、患者と真剣に向き合うことも求められます。一般的な勉強をし、知識として得てきた看護や対処法は、必ずしも全ての患者にとって正しいとは限りません。
患者にとって最善の看護とは、不安の軽減や苦痛を和らげ、前向きな療養生活が出来るように支援してもらうことです。患者が心から納得できる看護を提供するには、その人とコミュニケーションをとることが一番大切です。そのため、患者の言葉の裏に隠れている本当の思いを引き出すコミュニケーション能力も、重要な専門スキルの1つになります。自分自身が行ったことをメモをする、もう一度よく思い返しながら患者への接し方を振り返る、それを踏まえ他にもっと良い方法は無かったかなどをしっかりと振り返ることによって、看護力が高まり、患者に提供する看護が、より良いものになって行くでしょう。